このブログを読めば、自毛植毛はダブル・ダウンタイムがあることを知ったうえで受けるべきであることがわかります
このブログは年間800件の手術をこなす外科医によるアフィリエイトブログです。医師と患者の立場からAGA治療の正しい情報を追求していきます。
増毛くん美容外科と同じで、自毛植毛も仕事で忙しい年齢の人が受けるので、ダウンタイムは少ない方がありがたいですね。



その通りなんですが、残念ながら自毛植毛のダウンタイムは、ある意味では美容治療よりもかなり長いと言えるかもしれません。



えっ?そんなに長いのですか?



毛はですね、生えて伸びなけれならない点が美容治療との違いです。



しかも、生着に成功してもいったん抜けてしまうことが多いのです。



さらには、植毛部位のまわりの毛もびっくりして、いったん抜けてしまうことも起こりえます。



マイナスからのスタートって感じですね。



「生えてくれるかな?」「早く生えてこないかな」と不安と期待の入り混じった気持ちのなかで、手術がうまくいっていないんではないかと思ってしまうこともありうることと思います。



自毛植毛は、患者にとって、手術そのものより、手術後数か月の過ごし方の方がたいへんかもしれません。
自毛移植はダブルのダウンタイムがある手術
ダウンタイムという言葉は、もともとは
常時使用している機器、システム、回線、サービスなどが中断する時間
という意味でしたが、美容の世界で、
治療後の痛みや赤み、腫れ、内出血など、皮膚の状態が回復するまでの期間
という意味で使われるようになりました。
施術を受けてから、通常の生活に戻るまでの期間
という意味でも使われます。
1~2週間程度の期間に使われる場合が多いです。
しかし、例えば、この初期のダウンタイムが終わっても、すぐ完成するわけではなく、見た目に違和感がある時期があります。
二重整形を例にとるとわかりやすいです。
切開法の場合、痛みが2~3日、腫れが1~2週間程度がダウンタウンですが、 腫れぼったい感じは長く続き、自然な感じに完成するまでには半年はかかることが多いとされています。
まぶたは目立つ場所なので、不自然な感じは気になりますよね。
でも、この完成までの時期はダウンタウンとは、呼ばれていません。
自毛手術はどうかと言いますと、いわゆるダウンタイムが終わった後も、生着した髪の毛がいったん抜けたり、周囲の毛が抜けたりする現象が起こります。
これって、単なる完成までの期間というよりもダウンタウンと同じくらい辛い時期と言えます。
ですので、自毛植毛の場合は、完成までの時期もダウンタウンと考えた方が誤解が生まれにくいのではないかと思います。
初期ダウンタイム
後期ダウンタイム
合わせると何か月にもおよぶダウンタイムになります。
初期ダウンタイムは、術式や医師の技術でかなり軽くすることはできます。
しかし、2つめの後期ダウンタイムは何か月にもおよび、医師の技術ではあまり防いだり短くしたりできない生理的反応です。
ダウンタイムを短くしようと無理をしても仕方がないです。
それより、1年後に一番良い結果を得るためのベストの選択をするのがベストと思います。
手術直後のダウンタイム~これは手術法や手術技術により差が出る
毛根を採取することも、移植先に毛穴を作ることも、ともに皮膚を切りますので、その傷が治るダウンタイムが初期ダウンタイムです。
期間は術後1週~2週と短く、手術方法や手術技術により大きな差が出ます。
これは、切る手術に共通するダウンタイムですので、過ぎるのを待ちましょう。
後頭部の採取部
毛根を採取する術式には、FUTとFUEがありましたね。
FUTは、皮膚を1~1.5cm×10~20cmの大きさで切除して、上下の皮膚を寄せて縫い合わせます。
一般に、皮膚を切り取る手術は、皮膚を切るだけの手術にくらべて、侵襲が強く術後1~2週間の痛みがあります。
たるんだお腹の皮膚を切りとるのとは違い、頭皮は硬く余剰があまりありません。
これを無理やり寄せて縫うわけですから、強い痛みがあります。ツッパリ感も1~2か月くらいは続きます。
世界的にFUTよりFUEが好まれるようになってきたのは、これが大きいです。
FUEは、直径0.8mm以下の大きさにくり抜くだけなので、数は多いとはいえ、回復は早く痛みはありますが強いということはありません。
かさぶたは1~2週間で自然に取れ、1か月ほど斑状の赤みを帯びるようになりますが、後ろ髪が4mmに伸びる術後2週間くらいで目立たなくなります。
術式の詳細を知りたい方は、下記ブログを参考にしてください。


移植先
移植先のダウンタイムは、痛みというよりも見た目の方が大きいです。
移植用毛穴のために皮膚に細かい切開を移植株の数だけ入れます。
当然、小さくとも出血が起こり、かさぶたへと変化し、かさぶたがとれて傷がふさがります。
この術後の治癒過程は、特に、生え際の手術では目立ちます。
移植のための毛穴を作成する方法もラインスリットとホールスリットがあります。
どちらも一長一短が言われていますが、術直後の出血の少なさや傷跡が目立たない点においてラインスリットに軍配が上がります。
2つめのダウンタイムは長い~手術法や手術技術で変えられない
このダウンタイムの方が長くたいへんです。
最初からたいへんと思っていた方がいいです。
1か月前後でせっかく生えた移植毛は、いったん抜けてしまいます。
知っていても何か起こったんだろうかと不安をかきたてます。
移植した周囲の毛も一部抜けてしまいます。「ショックロス」と言われている現象です。
毛が抜けた毛包は休止期に入りますので、少し休んで2~3か月ごろから産毛が生え始めます。
つまり、術後3か月くらいは、手術前より薄毛になることが多いことになります。
これは、ヘアサイクルという生理現象を持つ髪の毛の手術に対する生理的反応です。
手術法や術者の技量で大きく左右できるものではないので、一喜一憂しても意味がないです。
受ける前から、後期ダウンタイムとしてかならず来るものと思うことが肝心です。
髪の毛って、1か月に1cm程度しか伸びませんので6か月で数センチというところです。
しかも、移植毛により休止期の長さや生えるスピードが違いますので、まだ生え方が最初はアンバランスです。
個人差はあるものの、1年経つとやっと生えそろってきて完成に近づきます。
この2回目の長いダウンタイムの間に、後悔の念がよぎる、失敗じゃないかと不安になる、これは人として当然の心理です。
特に、手術して時間が経ち、2回目のダウンタイムに関する先生の説明が記憶のかなたにいってしまっていると、本当に心配になると思います。
ダブル・ダウンタイム!と覚えてください。
ダブル・ダウンタイム中の後悔は、必要のない後悔です。
単に忘れていただけ。
あるいは、GAP1(患者と医師のGAP)のために、医師の説明がすとんと腹に落ちていなかっただけ。
ここは不安という感情より、知識としての理性を重んじましょう。
でも思いませんか?
1年後の仕上がりが良ければ、この辛い時期は報われると。
でも、仕上がりが不満だと、我慢しただけ後悔は大きくなりますね。
第3部と第4部では、1年後の仕上がりに影響する「採取率&生着率」(基本技術)と「髪をつくる」(高等技術)について語りましょう。








