【AGA治療の先端】毛髪再生医療はここまで来ている

黒髪先生

増毛くん、毛髪は再生医療に向いていることをご存じですか?

増毛くん

えっ、なぜですか?

黒髪先生

毛髪をつくる幹細胞は皮膚の中にありますので、細胞などを簡単に投与できるからです。

増毛くん

毛髪が再生出来たら素晴らしいですね!

黒髪先生

ここでは世界の毛髪再生医療がどこまできているか?日本国内に導入されている再生医療には何があるか?をまとめてみましょう。

目次

毛髪の再生医療とは?

増毛くん

再生医療にはいろいろな方法があると聞きます。

黒髪先生

実用化されている毛髪再生医療は、幹細胞治療(Stem Cell Therapy)です。

黒髪先生

患者さんの脂肪組織や頭皮から幹細胞を採取して頭皮に注入します。

黒髪先生

幹細胞(Stem cell)の持つ再生力を利用する治療です。

増毛くん

幹細胞ってすごいんですね!

黒髪先生

我々の身体はあらゆる細胞が古くなったり傷んだりすると、必ず新しい細胞に入れ替わります。

黒髪先生

このリニューアルをやっているのが幹細胞です。

黒髪先生

幹細胞は、何にでもなれて、無限に増えるすごい細胞です。

幹細胞の2つの能力

  • 皮膚、赤血球など、わたしたちのからだをつくるさまざまな細胞を作り出す能力(分化能)
  • 自分とまったく同じ能力を持った細胞に分裂することができるという能力(自己複製能)
黒髪先生

実は、幹細胞治療における幹細胞の働きは2つあります。

幹細胞治療における幹細胞の2つの働き

  • 治療部位の幹細胞として働く: 病気やけがで損傷した組織に幹細胞を注入すると、注入部位で失われた幹細胞に成り代わって新しい細胞を産生して損傷した組織や臓器を修復する。
  • 治療部位の幹細胞を活性化させる: 幹細胞は自身や近くの幹細胞を活性化したり炎症を抑え再生環境を整える数百種類もの成長因子やサイトカインを分泌します。この力により、元から存在する幹細胞を活性化させ新しい細胞を生み出し、組織の修復や再生を促進します。
黒髪先生

毛髪再生医療は❷の働きによります。

黒髪先生

AGAでは毛包幹細胞の数は減っていませんが、幹細胞を活性化したり不活化したりする制御に問題があることが示されています※。

黒髪先生

そこで、身体の他の部位から採取した幹細胞を頭皮に注入すれば、注入した幹細胞がつくる数百種類もの成長因子やサイトカインが、眠っている毛包幹細胞を目覚めさせることができると考えられたのです。

増毛くん

実際効果はあるのですか?

黒髪先生

15程度のランダム化比較試験や症例集積研究の結果が報告されており、それを見る限りでは、相当高い効果が報告されています。

黒髪先生

ただし、研究グループや施設によって以下のような点でメソッドが多様であるため、治療結果にも差があります。

毛髪再生医療のバリエーション

  • 幹細胞のソースのバリエーション
  • 幹細胞そのものを注入するか、幹細胞の分泌物を使うか?
  • 頭皮注入法のバリエーション
黒髪先生

このバリエーションの大きさがお薬と違う点で、どちらかというと手術に近いです。技術が必要であることも手術と同じです。

増毛くん

どの方法を選べばよいのですか?

黒髪先生

一言では言えませんのが、まず毛髪再生医療のターゲットと中身の理解を深めれば、自ずと選べるようになります。


毛髪再生のターゲット、バルジ領域の幹細胞

黒髪先生

まず、毛髪再生医療のターゲットです。

黒髪先生

増毛くん、バルジ領域って聞いたことありますか?

増毛くん

目にしたことはありますが、難しそうな言葉なのでスルーしてました。

黒髪先生

たしかに言葉は難しい響きですが、実はバルジ領域に幹細胞が存在しており、発毛のオリジンと言える重要な部位なのです。

黒髪先生

バルジ領域が壊れると毛が生えてこなくなるので、医療脱毛のターゲットにもなっているくらいです。

黒髪先生

毛髪再生医療のターゲットも、このバルジ領域です。

増毛くん

そんなに大切な場所だったのですね!

黒髪先生

簡単にまとめておきましょう。

バルジ領域とは?

バルジ領域は、毛髪をつくる工場である「毛包」の中央部分を取り巻いており、幹細胞(stem cells)が存在する重要な領域です。

1990年に発見された比較的新しい知見で、毛髪再生の鍵として注目されています。

バルジ領域の幹細胞は、髪組織になる毛母細胞や色素細胞を供給する源になります。

常に毛髪が伸びるということは、常に毛母細胞と色素細胞が供給され続けていることです。つまり、バルジ領域の幹細胞は生体のなかでももっとも活性化が高い幹細胞のひとつとされています。

バルジ領域の幹細胞は、その活性化と不活化により、ヘアサイクルをコントロールしています。

バルジ領域は毛髪の命ともいえます。

黒髪先生

バルジ領域の幹細胞は、毛母細胞や色素細胞や表皮細胞など皮膚の様々な細胞に分化する力を持っています。

増毛くん

そんなにいろいろな細胞に変化すると幹細胞は無くなってしまわないのですか?

黒髪先生

先ほど説明したように、幹細胞は自己複製能力が高いため減ることはないのです。

黒髪先生

幹細胞から一気に各細胞になるのではなく、まず自己複製能力は残しているが、各細胞の手前まで分化が進んだ細胞、つまり前駆細胞(Progenitor cell)に分化します。

黒髪先生

前駆細胞は増殖力が強く、どんどん自己複製を繰り返しながら毛包下部の発毛部位に移動していきます。

黒髪先生

そして、毛髪組織になる毛母細胞への最終分化を遂げます。

黒髪先生

AGAでは、バルジ領域の幹細胞は数も機能も正常だが、発毛のために必要な前駆毛母細胞への分化が障害されていることが示されています。
Garza LA, et al. J Clin Invest. 2011 Feb;121(2):613-22.

黒髪先生

このように毛髪再生医療は、このバルジ領域の幹細胞がターゲットになります。

増毛くん

バルジ領域の幹細胞を前駆毛母細胞に分化させてあげればよいのですね。

黒髪先生

はい。

黒髪先生

幹細胞の分化に必要な成長因子やサイトカインは、パラクライン※に働くため、いかにしてバルジ領域に細胞や因子を打ち込むかという技術も重要なのです。

  • パラクラインとは、細胞が分泌した因子が、その細胞のすぐ近くの細胞や組織に作用することを言います。

バルジ幹細胞を活性化する2つのアプローチ

黒髪先生

幹細胞治療は、大きく分けて幹細胞そのものを注入する方法と幹細胞が分泌する成分だけを注入する方法の2つに分類されます。

黒髪先生

また、幹細胞ではないのですが、血液中の血小板にも幹細胞のように組織修復や再生に効果のある成長因子が豊富に含まれており再生医療に用いられていますので、ここに含めて説明します。

黒髪先生

PRP療法といわれる治療です。

毛髪再生医療の2つのアプローチ+1

  • 幹細胞そのものを注入する方法
  • 幹細胞が分泌する成分を注入する方法(幹細胞培養上清液)
  • PRP(Platelet-Rich Plasma:血小板濃縮血漿)療法
黒髪先生

3つの方法を比較してメリット・デメリットをまとめてみましょう。

幹細胞そのものを注入する方法

特徴

患者自身から採取した幹細胞を直接頭皮に注入して生着させます。生着した幹細胞は、さまざまな成長因子やサイトカインを分泌して毛包のバルジ領域にもとから存在する幹細胞を活性化させて発毛させます。

メリット

繰り返しの治療が不要:細胞が生着すれば、その細胞から幹細胞活性化に必要な成長因子やサイトカインが分泌され持続的な効果があるため1回の治療でOKです。

デメリット

手術が必要:自己細胞の採取のために手術が必要です。手術に伴うリスクや合併症が存在します。

専門的な技術が必要:技術が不十分であると幹細胞の生着率が不良になり良い結果を得られません。

コスト:組織採取と細胞の調整などの技術が必要であるため比較的高額な費用が必要になります。

黒髪先生

この治療のメリットは、なんといっても幹細胞が生着さえしてくれれば1回の治療で効果が持続することです。

増毛くん

ありがたいメリットですね。

黒髪先生

ただし、生きている細胞を生着させるためには高い技術が必要になります。

幹細胞が分泌する成分を注入する方法(幹細胞培養上清液)

特徴

幹細胞を培養して得られる上澄み液を頭皮に注入します。幹細胞培養上清液には数百種類もの成長因子やサイトカインなどが含まれているため、幹細胞移植と同様の効果が期待されます。

メリット

安定した結果:細胞培養技術は普及している技術であるため質の良い幹細胞培養上清を安定してつくることができます。

自家細胞採取が不要な選択もあり:培養上清には細胞が含まれないため、他者の幹細胞上清であっても基本的に拒絶反応は起きません。つまり、既に既製品の幹細胞上清液を使う選択肢があり、その場合、幹細胞採取のための手術が不要になります。

デメリット

繰り返しの治療が必要:成長因子やサイトカインは時間とともに消費されるため繰り返し注入が必要です。

増毛くん

幹細胞を採取するための手術が必要ないので治療を受けやすいですね。

黒髪先生

細胞上清液は安定して作成でき、製品としても供給されておりますので品質は安心できます。

増毛くん

安心できる強みですね。

黒髪先生

ただ、1クール6回と繰り返して注入処置を受けないといけないため手間がかかるのが難点です。

PRP療法

黒髪先生

増毛くん、ケガをすると血小板が集まって止血することはご存じですね。

増毛くん

はい

黒髪先生

血小板は、止血するだけではなくさまざまな成長因子を分泌して傷んだ組織を修復します。

黒髪先生

この再生力を持つ血小板を濃縮して使う再生医療がPRP(Platelet-Rich Plasma:血小板濃縮血漿)療法です。

黒髪先生

今のところ、歯周外科治療、形成外科、美容外科、整形外科、そして毛髪再生医療で用いられています。

特徴

患者自身の血液から血小板を3~7倍に濃縮し、血小板に含まれるさまざまな成長因子を用いて組織の修復や再生を促進します。

メリット

安定した結果:採血した血液を遠心分離器で濃縮する技術は容易で確実な操作であるため安定した結果が期待できます。

採取のための手術が不要:幹細胞の採取には手術が必要ですが、PRPは採血で集められるため手術が不要です。

デメリット

繰り返しの治療が必要:成長因子は時間とともに消費されるため繰り返し注入が必要です。

黒髪先生

幹細胞を採取する必要が無いため、よりハードルが低い治療と言えます。

黒髪先生

製品化された幹細胞の培養上清液を用いる場合は手術が不要ですが、他人の細胞から作成されています。

黒髪先生

PRPは自分の血液から作成できる点も安心です。

間葉系幹細胞のソース

増毛くん

幹細胞にもいろいろあるらしいですが、どの幹細胞を使うのですか?

黒髪先生

我々が身体に通常持っている幹細胞は次の3つに分けられます。

我々の身体の幹細胞

  • 血液幹細胞
  • 神経幹細胞
  • 間葉系幹細胞
黒髪先生

❶と❷は文字通り、血液細胞と神経細胞に分化する幹細胞です。

黒髪先生

毛髪再生医療で用いられるのは、❸の間葉系幹細胞です。

黒髪先生

間葉系幹細胞は、皮膚細胞、骨細胞・軟骨細胞、脂肪細胞、筋細胞などさまざまな細胞に分化できるため、さまざまな再生医療に利用可能なのです。

増毛くん

間葉系幹細胞って便利ですね!

黒髪先生

ただし、例えば脂肪組織から採取した幹細胞を頭皮で前駆毛母細胞に分化させる技術は確立されていません。

黒髪先生

また、先ほど説明したように、AGAでは毛包幹細胞は正常に存在しています。

黒髪先生

この2つの理由から、現時点での毛髪再生医療は、脂肪幹細胞から毛髪を作るのではなく、脂肪幹細胞が分泌する成長因子群を利用して毛包幹細胞を活性化して毛髪を作るという戦略をとっているのです。

増毛くん

なるほど。

黒髪先生

間葉系幹細胞のもうひとつの魅力は、身体のいろいろな部位から採取言できるということです。

増毛くん

具体的にはどこから取るのですか?

黒髪先生

脂肪・骨髄・歯髄・へその緒・羊膜などから採取することができます。す。

増毛くん

どこから取るのがいいのですか?

黒髪先生

採取の安全性、自分から採取できるかどうかという点、含まれる幹細胞の数や性質などで違いがあります。

黒髪先生

これらを総合して、現時点で国内で用いられているのは脂肪細胞由来幹細胞が主流です。

黒髪先生

参考に、それぞれの特徴とメリット・デメリットを整理しておきましょう。

脂肪由来

黒髪先生

脂肪由来幹細胞は、実用性にすぐれるメリットが多くあり、現在行われている再⽣医療で用いられる幹細胞の主流となっています。

増毛くん

脂肪なんて全身にたくさんあるし、むしろ減らしたいと思っている人が多いくらいなので、夢のようなソースですね。

黒髪先生

しかも、脂肪には幹細胞が多く存在しています。

黒髪先生

幹細胞治療における脂肪由来幹細胞のメリットをまとめます。

幹細胞治療における脂肪由来幹細胞のメリット

  • 採取の容易性・安定性:脂肪は体表に近く存在して採取が比較的容易である上に、脂肪吸引術は美容外科などで頻繁に行われている確立された手技である。
  • 低侵襲性:脂肪組織の採取は比較的低侵襲です。例えば骨髄からの幹細胞採取に比べて、痛みや感染リスクなどが低いとされています。
  • 繰り返し採取可能:多くの人では脂肪組織は体内で広く持っており、繰り返し採取できる
  • 高い幹細胞含有量脂肪は幹細胞の含有量が⾻髄由来に⽐べて500 倍と⾮常に多い
  • 自家移植である:臍帯や羊膜は自分の幹細胞でないのに対して、脂肪は自分自身から採取できるため拒絶反応が起きない
  • 成長因子リッチ:臓器修復に有効な成⻑因⼦の種類が多い。
増毛くん

メリットだらけですね!

黒髪先生

幹細胞が分泌する成長因子群を利用するタイプの幹細胞治療においては理想的なソースと言えます。

黒髪先生

このため、これまでの報告のなかでは1番多い8報の論文が報じられています※。

黒髪先生

かなり良い結果が多いです。

増毛くん

脂肪由来幹細胞には他の幹細胞に比べてデメリットは無いのですか?

黒髪先生

脂肪由来幹細胞は比較的成熟しており、自身が分化する活性や分化できる細胞の種類は、骨髄由来や臍帯血由来の幹細胞に比べて低い可能性が考えられています。

黒髪先生

ただし、幹細胞が分泌する成長因子群を利用するタイプの幹細胞治療は、分化させる治療ではないのでデメリットにはなりません。

毛包由来

黒髪先生

毛包幹細胞は、AGAの影響を受けにくい患者本人の後頭部などの頭皮から採取することが多いです。

増毛くん

髪を作る毛包幹細胞なのでもっとも自然な感じがします。

黒髪先生

毛包幹細胞は発毛をコントロールしていますので、発毛にマッチした成長因子やサイトカインをつくっていると考えるのが自然です。

増毛くん

じゃあ、脂肪由来幹細胞よりも高い効果が期待できるのですか?

黒髪先生

可能性はあります。

増毛くん

脂肪由来幹細胞と比較するとどちらが効果が高いですか?

黒髪先生

この2種類の幹細胞を同じ条件で比較した研究はなく、また異なる研究同士の比較は正確にはできませんが、ほぼ同等の印象です。

増毛くん

いい勝負なんですね。

黒髪先生

ただし、毛包幹細胞には、幹細胞のソースである毛包の数および幹細胞の数が限られているという弱点があります。

黒髪先生

脂肪ほど手軽に容易に大量の細胞を得ることが難しいのです。

黒髪先生

このため国内では毛髪再生医療に毛包幹細胞をもちいる施設は今のところありません。

⾻髄由来

黒髪先生

骨髄には、造血幹細胞と間葉系幹細胞の2 種類の幹細胞が含まれます。

増毛くん

骨髄から取るのは怖いイメージがあります。

黒髪先生

骨髄由来幹細胞は針を用いて直接骨髄から抽出されます。

黒髪先生

⾻髄の採取に伴う痛みなど患者様の⾝体への負担がかかるため、骨髄由来幹細胞を毛髪再生医療に用いているクリニックはありません。

臍帯血由来、羊膜由来

黒髪先生

出産時に得られる臍帯や羊膜には間葉系幹細胞が含まれており毛髪再生医療に使えないかという研究が報告されています。

増毛くん

どんな点が良いのですか?

黒髪先生

メリットは患者から幹細胞を採取する必要が無いため手術が不要であることです。

黒髪先生

それは、デメリットでもあり、臍帯血も羊膜も免疫原性は低いのですが、他人の細胞になりますので、拒絶反応のリスクが多少あります。

増毛くん

なるほど。誰の臍帯や羊膜を使うかなど倫理的なハードルも高そうですね。

黒髪先生

その通りです!

日本に導入されている毛髪再生医療は何が多いか?

黒髪先生

ここまで、世界で行われている毛髪再生医療を広くみてきましたが、そのなかで国内でも行われている治療をまとめてみましょう。

黒髪先生

最初に毛髪再生医療のバリエーションとして3つ挙げました。再掲します。

毛髪再生医療のバリエーション

  • 幹細胞のソースのバリエーション
  • 幹細胞そのものを注入するか、幹細胞の分泌物を使うか?
  • 頭皮注入法のバリエーション
黒髪先生

このうち❶に関しては、国内では脂肪由来幹細胞、歯髄幹細胞由来、そしてPRPが用いられています。

黒髪先生

次に、❷に関しては、国内でも、幹細胞を注入する方法と幹細胞培養上清を注入する方法のどちらも行われていますが、幹細胞培養上清を使うクリニックが多いです。

黒髪先生

患者さんの生の幹細胞培養上清を使うクリニックよりも、あらかじめ製造メーカーにより、幹細胞由来の成長因子やエクソソームが抽出され製造された再生医療製品を用いるクリニックが多い印象です。

黒髪先生

これは、クリニックでは細胞培養施設の高度管理や安定した品質管理が難しいためと思います。

黒髪先生

クリニックで、どの患者さんにも安定した品質の治療を提供するためには、製品の方が確実だからでしょう。

黒髪先生

一方、RPR療法のPRPは採血と遠心分離だけで採取できるため
、患者さんの生のPRPが使われます。

黒髪先生

最後に、❸に関しては、さまざまな注入法があり、国内でもクリニックにより1~2種類の注入法を用いています。

黒髪先生

どの注入法が効果が高いのかは、比較した報告がないため、はっきりしませんが、次のような一般的なメリット・デメリットが知られています。

スクロールできます
名称     説明メリットデメリット
パピューレ法
・ナパージュ法
医師が注射器を用いて薬液を皮膚に注入する医師の技術が高ければ高い浸透率がある      かなりの痛みを伴う
技術が低いと十分に浸透しない       
マイクロニードルローラー極細針のついたローラーで皮膚に微細な孔をつくり薬液を浸透させる誰が行っても安定した注入が可能
痛みは比較的軽い
痛みはチクチク程度
メソガン31ゲージの極細針の自動注入器で皮膚に高速で打ち込む狙った深さに注入できる痛みはチクチク程度
ノーニードル法電気パルスや炭酸ガスで頭皮に孔をあけて薬液を浸透させる痛みはほとんどない組織浸透率では劣るとされている
毛髪再生医療における頭皮注入法
増毛くん

僕は痛くないのがいいです。

黒髪先生

ハハ、誰でも痛いのは嫌ですね。

黒髪先生

痛みのないことを重視するならノーニードル法ですね。

増毛くん

効果の高い方がいいです。

黒髪先生

効果を安定して期待できるのは、メソガン、次にマイクロニードルローラー法です。

黒髪先生

痛みに強い患者さんで、技術の高い医師に出会えるならパピューレ法
やナパージュ法もありですね。

増毛くん

やはり、痛み重視でいきます。

黒髪先生

以上を踏まえて、毛髪再生医療を選ぶポイントをまとめておきましょう。

毛髪再生医療を選ぶポイント

  • どのメソッドを選ぶか?
  • 技術は高いか?(≒症例数が多いか?)
  • 注入法にもこだわっているか?
黒髪先生

国内で行われている毛髪再生医療について、もっと知りたい方は次のブログも参考にしてください。

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毛髪再生医療のメリット・デメリットを踏まえて

黒髪先生

毛髪再生医療は費用がかかる治療であるため、自分のAGA治療に取り入れるかどうかは慎重に考えないといけません。

黒髪先生

報告されている臨床研究結果は、かなり高い効果を出していることは確かですが、比較的新しい治療法であるため、長期的な効果と安全性についてはまだ十分に理解されていません。

黒髪先生

ただ、私の個人的な考えとしては、高血圧薬として開発されたミノキシジルがたまたま毛包の成長因子を増加させて発毛力を高めることができることがわかったのに対して、毛髪再生医療は正常に残っている毛包幹細胞を直接活性化させるという点で、発毛のメカニズムに踏み込んだ治療である点が魅力と思います。

黒髪先生

また、現状のAGAの薬物療法は効果が不十分だったり、効果が出るのに時間がかかったり、長期使用による副作用が懸念されたりと完全なものとはいえません。

黒髪先生

このため第3の治療の有力候補として毛髪再生医療を発展させていく必要があります。

黒髪先生

毛髪再生医療の現時点のメリット・デメリットをまとめてみますので、今の時点で取り入れるかどうか考える参考としてください。

毛髪再生医療のメリット・デメリット

メリット

  • 発毛効果を高めたり速めることが期待できる
  • 副作用のリスクは局所で軽微(全身の副作用が想定されない)
  • 循環器系の持病があっても問題ない

デメリット

  • 高額な治療費が短期間に必要となる
  • 頭皮注入が必要である
  • 施設により方法に違いが大きい
  • 大規模な臨床研究が行われていないため効果の高い人、効果が低い人などの適応がはっきりしない
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この記事を書いた人

薄毛に悩んで30年の医師です。同じように薄毛に悩む世の男性の役に立ちたいと思いブログを開設しました。AGAの正しい情報をわかりやすくお伝えするブログをめざします。私の長いAGA治療歴と失敗から得られた経験をお伝えしたいと思います。同時に、世界のAGA論文を紐解き、最近の正確な情報をベースに記事をつくります。

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