【AGAの強い味方】ミノキシジル|なぜ効く?

増毛茂生くん

ミノキシジルは、AGAの治療の中でも発毛力が強いと聞きます。ミノキシジルは、なぜ効くのですか?

黒髪量太先生

ミノキシジルはAGA治療の二本柱の一つです。弱っている発毛力を回復する力があり、うまく使えば元のようなボリュームのある毛髪を取り戻すことができます。ミノキシジルが、なぜ効くかを徹底解説します。

目次

ミノキシジルはどこに効くか?

正常な頭髪は発毛優位が長く続く

黒髪先生

AGA治療のメカニズムを理解するには、まず正常なヘアサイクルを知ることが効果的です。

【正常なヘアサイクル(毛周期)】

毛髪の発毛工場である毛包では、さまざまな発毛シグナルが出続けて発毛優位な環境数年間続きます。

この間、毛髪が伸び続けて毛包が大きく成長し皮膚深くに根を張ります。それに伴い毛髪は太さを増します。これを「成長期」と呼ばれ2~6年続きます

毛髪の寿命が来ると、「発毛優位➡脱毛優位」のシフトが起きて、発毛サイクルは終わりを迎え、次の発毛に備えた「休止期」が始まります。休止期に移行する段階が「退行期」と呼ばれ2~3週間続き、休止期へシフトして3~4か月続きます。

つまり、健康な頭髪では何年もの長い発毛優位な環境が続き一時的に脱毛優位になり新たな発毛に備えます。これをヘアサイクル(周毛期)と呼びます。

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AGAでは常に脱毛優位になる

増毛くん

AGAの男性では何が変わるのですか?

黒髪先生

AGAの男性は、発毛工場である毛包に存在する男性ホルモンレセプターが強く活性化される体質であるため常に脱毛優位の状態にあります。

増毛くん

常に脱毛優位だとどうなるのですか?

黒髪先生

生えてきた毛髪が数か月で抜けていきます。つまり、成長期が短縮します。そして、休止期が延びます。

増毛くん

だから髪の毛の数が減ってしまうのですね。

黒髪先生

そうです。しかし、もっと大きな問題が起こります。

黒髪先生

それは、毛包が成長できずどんどん小さくなり発毛力が低下していきます。これを毛包のミニチュア化といいます。ミニチュア化した毛包は、細く色の薄い毛髪しか作れなくなります。こうした毛髪を軟毛(なんもう)といいます。

増毛くん

数が減るだけでなく、軟毛になってしまうのも薄毛の原因なんですね?

黒髪先生

はい。このミニチュア化した毛包を回復させるのに時間がかかるのが治療の最大のハードルです。

黒髪先生

これを解決できるのがミノキシジルの力です。

ミノキシジルは脱毛を発毛に転換する

黒髪先生

ミノキシジルは、ひとことで言うと、男性ホルモンにより脱毛へ傾いた毛包環境を発毛へとシフトさせることができます。

増毛くん

どうな風に発毛へシフトさせるのですか?

黒髪先生

ミノキシジルは、直接毛包に働きかけて、毛包の発毛シグナルを活性化することができます。

増毛くん

発毛シグナルって何ですか?

黒髪先生

発毛時には、さまざまな細胞増殖因子が分泌され毛髪組織になる毛母細胞の増殖が活発になります。毛母細胞の死を防ぐ作用がある因子も分泌されます。これらを総じて発毛シグナルといいます。

これが大事!ミニチュア化した毛包を回復させるミノキシジル

増毛くん

ミノキシジルはミニチュア化した毛包にも効くのですか?

黒髪先生

むしろミニチュア化した毛包にのみ効果があると言われています。正常な毛包には効果がありません。

増毛くん

AGAのためにあるお薬という感じですね。

黒髪先生

その通りです。AGAの最大の問題は、毛包のミニチュア化とお話ししました。ミノキシジルには、このミニチュア化した毛包を大きく再成長させ軟毛を元の太い毛に変えていく力があると考えられています。

*「硬毛(こうもう)」といいます

黒髪先生

実際に次の2つの報告では、ミノキシジル5mg内服で100%の男性が写真判定で改善を示し、うち40%前後の男性は著しい改善を示したとあります。

Panchaprateep R, et al. Dermatol Ther (Heidelb). 2020;10:1345-1357.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32970299/

Jimenez-Cauhe J, et al. J Am Acad Dermatol. 2019;81(2):648-649.

https://www.jaad.org/article/S0190-9622(19)30685-1/fulltext
増毛くん

ミノキシジル期待大ですね!

でも、効きにくい男性もいるとか聞きます。

黒髪先生

ミノキシジルは切れの良い薬ですが、外用薬では効かない男性もいるなど一筋縄ではいかないところがあります。これは、別のブログでお話ししましょう。

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黒髪先生

最後に、発毛脱毛のバランス・メカニズムにおけるミノキシジルの作用点について詳しくまとめておきますね。

【専門解説】ミノキシジルの作用点

頭髪は毛包における発毛シグナルと脱毛シグナルのバランスによりコントロールされています。

成長期は VEGFIGF-1HGFKGFFGF-5S のような発毛因子(細胞成長因子)によって毛母細胞の増殖が促進され、発毛が維持されます。

男性ホルモンレセプターが働くとFGF-5 thrombospondin, neurotrophine-3TGFβなど脱毛因子が分泌され、毛母細胞の増殖を抑えたり、アポトーシス死を誘導したりして 成長期終焉に向かいます。

フィナステリドやデュタステリドは脱毛因子を減少させて脱毛優位を防ぐのに対して、ミノキシジルは、発毛因子を増やして発毛優位な毛包環境をつくります。

この記事のまとめ

健康な髪は、発毛優位な環境の下で発毛を数年間続けます。この間、毛髪組織になる毛母細胞が活発に増殖し、毛包は大きく成長し、より太い毛髪をつくるようになります。

AGAは常に脱毛優位な環境になるため、数か月での脱毛を繰り返し、毛包と毛髪の成長が起こらなくなり、毛包はミニチュア化毛髪は軟毛化して、発毛力が低下します。

ミノキシジルは、このミニチュア化した毛包に直接働きかけて、発毛力を回復に向かわせ、元の太い毛髪に戻す力があります。

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この記事を書いた人

薄毛に悩んで30年の医師です。同じように薄毛に悩む世の男性の役に立ちたいと思いブログを開設しました。AGAの正しい情報をわかりやすくお伝えするブログをめざします。私の長いAGA治療歴と失敗から得られた経験をお伝えしたいと思います。同時に、世界のAGA論文を紐解き、最近の正確な情報をベースに記事をつくります。

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